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事業概況 固定通信事業 2010年 (分割版) | アニュアルレポート | KDDI株式会社 kddi ar2010 j10

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事業概況—固定通信事業

2009 年度の業績概況

 KDDIグループは、市内・長距離・国際などの音声通信サービス や、ブロードバンドでのインターネット接続サービスを含めた データ通信サービス、ケーブルテレビサービス、法人のお客様向 けのソリューションサービスやデータセンターサービスなど、固 定通信事業を展開しています。

 2009年度の営業収益は、FTTH事業の推進に伴う契約者数の 増加や、JCN関東・川越ケーブルテレビなどが新たに当社グルー プに加わるなどの増収要因はあったものの、音声系サービスの減 収や固定系海外子会社の円高影響などにより、前年度比1.1%減 の8,392億円となりました。

 また、営業利益は、当社単体におけるFTTH事業の収支改善、 アクセスチャージなどの営業費用の減少に加え、中部テレコミュ ニケーション株式会社(CTC)などの連結子会社の業績改善に伴 い、固定通信事業全体の営業損失は442億円と、前年度比で123 億円改善しました。

 2010年度については、連結子会社の増加やFTTH事業の顧客 基盤拡大により、営業収益は前年度比12.0%増の9,400億円、 営業利益はFTTH事業の顧客基盤拡大を中心とする営業収益の 増加と前期に実施したネットワークスリム化などに伴うコスト削減 効果、および連結子会社の利益拡大により、営業利益ベースでの 黒字化を目指します。

減収ながら営業損益は着実な改善傾向に

 当社の固定系ネットワークは、2000年以降相次ぐ合併により重複・複雑化し、収益構造の変化に機動的に対応できない状況となりつつ ありました。また、固定系ネットワークは、固定系サービスだけではなく、移動通信の基幹ネットワークをも担う全事業を支えるネットワー クであり、事業基盤強化の観点から抜本的な改革によるネットワークコスト削減が急務となっていました。そこで、2009年度にコアネット ワークおよびメトロアクセスネットワークについて、稼働率の低い局舎と伝送路を対象にスリム化を実施しました。今後もネットワーク拠点 の集約および局舎と伝送路のスリム化を継続して推進することで、固定通信事業の採算性の向上および持続的な成長に繋げていきます。

ネットワークスリム化とは

事業内容

主要なサービス

市内・長距離・国際通信サービス、インターネットサービス、ソリューション サービス、データセンターサービス、ケーブルテレビなど

主要なグループ会社

当社、(株)KDDIテクニカルエンジニアリングサービス、JCNグループ、CTCほか

営業収益

0 200 400 600 800 1,000

839

06 07 08 09 10

(十億円)

619 714 719

849

(3月31日に終了した各年度)

営業利益(損失)/営業利益率

(十億円) (%)

– 80 –60 – 40 – 20 0

–20 –15 –10 –5 0

–9.9 –6.9

–9.0 –6.7

–5.3

– 44

– 61 – 49

– 65 – 57

06 07 08 09 10 営業利益(損失) 営業利益率(右軸)

(3月31日に終了した各年度)

EBITDA/EBITDA マージン

0 20 40 60 80 100

0 4 8 12 16 20

(十億円) (%)

6.7 11.3

8.1 9.7

11.3 95

41 81

58 82

06 07 08 09 10

EBITDA EBITDAマージン(右軸)

(3月31日に終了した各年度)

設備投資

0 50 100

150 139

06 07 08 09 10

(十億円) 135

88 110

141

FTTH その他

(3月31日に終了した各年度)

(2)

アクセス回線ビジネスの取り組み強化

 「アクセス回線」とは当社の基幹ネットワークとお客様のご家 庭やオフィスとを繋ぐ回線のことです。電話の通話料が収入の中 心だった時代とは異なり、現在はアクセス回線と、その回線に乗 せるサービスを提供することによって得られる収入へと軸が移っ ています。当社で言えば、「auひかり」サービスでお客様のお宅に 引き込む光ファイバーが「アクセス回線」であり、そこで提供され る最大1Gbpsのインターネット接続が「乗せるサービス」の例にな ります。このアクセス回線ビジネスからの収入を増やしていくた め、東京電力、中部電力といった電力系の通信会社やケーブルテ レビ会社のM&Aを進め、当社グループ企業のお客様基盤を着実 に拡大してきました。2009年度末の固定系アクセス回線数は、 594万契約となり、順調に増加しています。

固定系アクセス回線数の順調な増加

FTTH

「ギガ得プラン」を主力に顧客基盤を拡大

 FTTHでは「電話」「インターネット」「映像」のトリプルプレイサー ビスを提供しています。

 当社は首都圏に約1,173万世帯、中部圏に約280万世帯にアク セス可能なFTTHネットワークを保有しており、主に戸建て向け のサービスを提供しています。その他の全国主要都市では、NTT の回線を利用して主に集合住宅向けにサービスを提供していま す。201011日から、固定通信サービスと移動体通信サービ スのさらなる連携強化を目指すべく、光ファイバーサービスの名 称を「auひかり」に変更しました。

 商品面では、2年間の継続利用を条件にネット+電話で月額基 本料5,985(税込)という業界最安水準の低廉な料金で上り/下 りともに最大1Gbps(ベストエフォート)の超高速通信を実現する

「ギガ得プラン」を主力サービスとして展開しており、20101月 からは、低層集合住宅にお住まいのお客様向けに、ADSLと同水 準の低料金で上り/下りともに最大1Gbps (ベストエフォート)の 高速通信を実現する「auひかりマンションミニギガ」を関東エリ アで提供開始しました。

 また、「auひかりホーム」について、2010年1月に栃木県、宮城 県においてサービスの提供を開始するとともに、北海道地域にお いてサービス提供エリアを拡大しました。また4月には石川県に おいてもサービス提供を開始し、北海道、東北地方の宮城県、北 陸地方の石川県、関東地方の1都7県でご利用いただけるようにな りました。さらに、20103月から沖縄県内において、沖縄セル

ラー電話株式会社が沖縄通信ネットワーク株式会社(OTNet)を 20101月に連結子会社化し、光ファイバー回線を利用した高速 インターネット・電話サービス「au ひかりちゅら」を開始しました。  2009年度末のFTTH契約数は、前年度末比41万増の151万契 約となり、2009年度の売上は「音声」「インターネット」「映像」を 合わせて780億円、ARPU4,460円となりました。事業採算に ついては、インフラの維持コストに加え、新たな顧客獲得コスト が先行しているため赤字が続いており、固定通信事業全体の赤 字の主要因となっています。

固定系アクセス回線数

0 2,000 4,000 6,000 8,000

(千回線)

722 604 3,130 1,099

(5,342)

882 697 3,065 1,211

(5,587)

896 778 3,000 1,319

(5,700)

913 871 2,927 1,426

(5,813)

972 960 2,852 1,513

(5,944)

1,040 1,280 2,570 2,040

(6,480)

09.3 09.6 09.9 09.12 10.3 11.3

ケーブルテレビ ケーブルプラス電話 メタルプラス FTTH (予) 注:( )は各アクセス回線数の合計値で重複を除く。

ギガ得プランの特長(2010年3月31日現在)

速度*1 料金(ネット+電話)*2

(通信速度)※いずれもベストエフォート

1Gbps (金額:税込)6,720 円

5,985円

0 円 200Mbps

0

A社

最大1Gbps

最大 200Mbps

2 年間の 継続利用で お得な料金

A社

*1 ホーム(戸建て)向け速度。なお、利用するパソコンの性能などにより速度は変化する。

*2 ホーム(戸建て)向け料金。「ギガ得プラン」は口座振替・クレジットカード割引適用で、 プロバイダーを au one net にした場合の料金。

A社料金は戸建て向けでプロバイダーを OCN にした場合の料金。

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(3)

FMBC

固定通信サービスと携帯電話サービスの連携を強化

「auまとめライン」

事業概況̶固定通信事業

CATV

JCNおよび提携局の拡大で固定電話サービスを強化  ケーブルプラス電話はCATV各社の回線設備(同軸ケーブル)と 当社の中継網を活用し、CATV各社が提供する固定電話サービス です。当社はCATV会社に対して「ケーブルプラス電話」を提供し、 CATV各社が「多チャンネル放送」「インターネット」「電話」による 本格的なトリプルプレイサービスを提供できる体制を支援してい ます。当社にとっても、ケーブルプラス電話は新たに電話基本料 収入が見込めるサービスであり、2009年度末の「ケーブルプラス 電話」の提携CATV局は前年度末比25局増の95局、契約数は前 年度末比35万回線増の96万回線となりました。

 また、当社連結子会社であるJCNグループでは200941日 からJCN関東、川越ケーブルビジョンが、2010年2月からケーブル テレビ足立がグループに加わり、2009年度末の傘下のCATV局は 18局、契約数は前年度末比25万契約増の97万契約となりました。  また、20102月には、Liberty Global Japan II, LLCLiberty Japan, LLCおよびLiberty Jupiter, LLCの3社の持分のすべてを 3,617億円で取得することで、Liberty Global, Inc.グループの株式 会社ジュピターテレコム(以下「J:COM」)に対する出資関係 (30.9%を出資) を承継し、J:COMが持分法適用関連会社となり ました。今後、J:COMと当社が戦略的なパートナーシップを構築 して、ケーブルテレビ業界の発展に努めるとともに、ケーブルテレ ビのお客様に対して、総合通信キャリアとして当社グループの幅 広い魅力的なサービスの提供ができるように努めてまいります。 また、J:COMの既存株主と協調しながら、J:COMの企業価値の 向上をサポートしていきます。

* 2010年3月31日現在のJ:COM自己株式を除く総議決権数に基づいて算出しています。

メタルプラス

2009年度末の契約数は前期末比約9%減と漸減傾向に  メタルプラスは当社が提供する直収型固定電話サービスです。 NTTに代わって当社が電話回線を提供するため、従来の通話料 収入に加えて、電話基本料も新たに当社の収入となります。メタ ルプラスは「電話のみで十分」というお客様をターゲットとした サービスですが、インターネットを利用される方には、ADSLまた はダイヤルアップによるサービスも提供しています。

 2009年度末のメタルプラス契約数は前年度末比27万減の285 万契約となりました。営業収益は「音声」「インターネット」を合わ せて1,190億円、ARPUは3,300円となりました。

 当社は固定通信と移動通信を提供する総合通信事業者として の強みを活かし、2009年度末で携帯電話サービスの3,187万契約 をベースにFMBC(Fixed Mobile and Broadcasting Convergence) サービスを推進しています。

 取り組みの一環として、200911月からNTT加入電話経由で KDDIのマイラインをご利用のお客様が、au携帯電話からご自宅 への通話や、ご自宅から携帯電話・固定電話などへの通話をお 得な料金でご利用いただける新サービス「auまとめライン」の提 供を開始しました。

 営業面においては、auショップにおけるクロスセルを推進する ほか、20101月からのキャンペーン期間中に「auひかり」を新規 でご契約し、au携帯電話との「KDDIまとめて請求」をお申し込み いただいたお客様に、au携帯電話の月額基本使用料から最大 12ヶ月間、月390円 (税込)を割り引くキャンペーンを実施しました。  今後も、お客様に固定通信サービスと携帯電話サービスをま とめて便利にご利用いただけるよう、「auひかり」とau携帯電話 サービスの連携を強化していきます。

アクセス回線ビジネスの取り組み強化

auまとめラインに ご加入の固定電話

au

自宅登録番号宛

24時間無料

NTT等固定電話 県内 8.4 円/3分、 県外15.75 円/3分 au/その他携帯電話

au:16.275円/分、 その他16.8円/分

(4)

 法人向け固定通信市場において、企業が効率的なリソース配 分を行うために情報システム部門のアウトソーシング化を推進す る中で、当社は固定とモバイル双方のインフラを持つ強みを活か し、ワンストップで提供する体制の構築を強化しています。  法人のお客様の海外進出に際しては、通信ネットワークの構築 から運用、保守を含め、さまざまなICTニーズにお応えすべく、世 界25ヶ国、57都市、87拠点(2010530日現在)のグローバル な体制を構築しています。また、ネットワークだけでなく、データ センター、セキュリティサービス、工場の立ち上げに関わるLAN構 築といった、幅広い周辺領域を含んだICTソリューションサービス のワンストップ提供を通じて、お客様のビジネスを支えています。

データセンター事業(TELEHOUSE)

グローバルなサービス体制構築を積極的に推進

 データセンター事業については、国内外において安心してご利用 いただける高スペックなデータセンターサービスを「TELEHOUSE

(テレハウス)」というブランド名で、国内21サイト、海外16サイトの合 計37サイト(そのほか、TELEHOUSE以外で7サイト)で展開しています。  ロンドンやニューヨーク、ロサンゼルスのサイトは国際インター ネット・エクスチェンジとしての機能を果たしており、ロンドンで はヨーロッパの、ニューヨークではアメリカ東海岸の公衆イン

ターネットトラヒックのそれぞれ半分以上が、TELEHOUSEの インターネット・エクスチェンジを経由しています。

 2009年度の取り組みとしては、200912月に日系通信事業 者としてはアフリカ 地 域 で 初 めてとなるデ ー タセンター

「TELEHOUSE CAPE TOWN」を南アフリカ共和国のケープタウン において開設したほか、2010年3月にはベトナムのハノイにおい て、「TELEHOUSE HANOI」を開設するなど、経済成長の期待が 高い新興国においてサービス提供を開始しました。

クラウドサービス

「KDDIクラウドサーバサービス」を本格始動

 国内データセンター内に構築したクラウド・コンピューティング 環境に、ファイアウォール、ロードバランサーから、WebOSなど の主要アプリケーションを組み込んだ、次世代IT基盤「KDDIクラウ ドサーバサービス」を20096月から提供しています。本サービス は、当社の国内データセンターに仮想プライベートデータセンター を構築し、バーチャルにシステムを構築できるPaaS型ソリューション サービスで、お客様は利用したい機能を選択することができ、複雑 なシステムを柔軟かつ迅速に拡張・縮小することが可能となります。  データセンター事業は海外事業の中でも売上、利益ともに順 調に成長しており、今後さらに東南アジア地域などの新興国にも 拡張していく予定です。

 当社の今後の成長戦略として海外事業の拡大を位置づけています。具体的には、従来型の「グローバルネットワークサービス」+「デー タセンター」+「海外の域内サービス(米国、欧州など)」+「海外SI」のICTプラットフォームをワンストップで提供する「グローバルICTソ リューションサービス」の推進、インターネット新興国におけるWiMAX事業の展開(バングラデシュでのbracNetへの出資)、移民をター ゲットとした携帯電話事業(米国でのMVNO2社への出資)をはじめとするBOP(Base of the Pyramid)ビジネスなど、全く新しいグローバ ル事業の開拓にも果敢にチャレンジしています。

2009年度 新規海外子会社・関連会社一覧 社名 DMX Technologies

Group Limited

Locus Telecommunications, Inc.

Total Call International, Inc.

bracNet (BRAC BD Mail Networks Limited) 所在地 (登記上の本社はバミューダ)香港 ニュージャージー州米国 カリフォルニア州米国 バングラデシュ・ダッカ

事業概要

通信事業者、企業顧客向けの システムインテグレーション

事業および放送事業者、 通信事業者向けのデジタル メディアソリューション事業

MVNO事業、 コーリングカード事業、

ほか

MVNO事業、 コーリングカード事業、

ほか

インターネット 接続サービス事業

KDDI出資比率 51.68% 51% 51% 50%

2009年売上規模 165億円 191億円 107億円

海外事業の拡大

法人顧客のグローバルな通信ニーズをワンストップで解決

グローバルICT

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参照

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